2009年6月4日木曜日

かみつき癖

かみつき癖

猫のかみつき癖に対処するには、どのような状況でかみつくのかをよく観察して「攻撃のタイプ」を明らかにすることが大切です。

攻撃のタイプは次のような6つに分類されています。

●支配性が関連しているもの
●縄ばり(テリトリー)意識からくるもの
●痛みから誘発されるもの
●恐怖から誘発されるもの
●母性本能からくるもの
●捕食性(獲物をハンティングする本能)からくるもの

 動いているものに興味を持って飛びついてくるようなので、捕食性や支配性、テリトリー性からきている可能性が高。

足に飛びつくとき、猫が獲物を狙うときのように体を低くしてお尻を振り、ネズミを追うように飛んでくるのであれば、捕食性が強く疑われます。ある一定の場所を通るときにかみつくのであれば、縄ばり意識が関与しています。

 最近では、屋内飼育で、猫と人間の関係が親密化していることから、猫も犬と同様に、アルファーシンドローム(猫が人間よりも上位の社会的優位性を示すこと)を表すこともわかってきています。食べ物を触ろうとしたらうなる、なですぎるとかむ、寝ているときに攻撃して、自分に注目させようとするなどの行動が見られるときには、このシンドロームの可能性があります。

注意をそらせたり、驚かせたりするのが効果的。

 攻撃のタイプによって、対策は異なりますが、いずれにしても、猫は犬とは違い、叱っても学習効果がありません。かみつきをやめさせるには、猫の気をそらしたり、驚かせたりするのが効果的です。

 かみつき行動が捕食の本能からきている場合は、攻撃を、人からおもちゃに向けさせることができます。例えば、糸でぶら下げた揺れるおもちゃなどを使って、猫の興味をそちらにそらしてみましょう。

また、猫が好んで襲いかかって来る場所を通るときや、猫が興奮しすぎたときには、おもちゃを投げて、注意をそらしてもよいでしょう。

 猫が人の足をかんだときには、罰を与えてください。罰といっても、怒ったり、たたいたりするのではなく、水鉄砲や霧吹きで驚かします。大きな声や笛などの音を出すのも効果的。できれば、かみつかれた本人ではない第3者が隠れて行い、猫には「天罰がくだった」と思わせる方が効果があります。

 アルファーキャットシンドロームであれば、過剰な愛撫が刺激になって、その手をかんでいると考えられます。ふつうの猫でも、抱きしめられたり、なでられたりといった体の接触には、耐えられる限界があり、この限界を超えてしまうと、普通は逃げようとしますが、ときには攻撃行動にうつることもあります。どの程度愛撫するとかみつくのか知り、攻撃に先立つサインを感じたら、猫に触れないようにしましょう。また、猫への体罰は、防御的な意味での攻撃性を高めるだけですので、おやめください。

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