2009年2月2日月曜日

壮年期

ー単身赴任列車ー

本社に転勤して、半年過ぎた。パパさんも懸案に目途がついて普段のペースに戻ってきた。東北からの単身赴任社員も少なからず居て、本社勤務者で「みちのく会」という同好会を作り、パパさんが会長におさまった。さらに、パパさんは有楽町に「みちのく」という酒場を見つけて定例のノミニケーション会場にした


 本社は東京地区の機関出身者が多く、東北出身者は少数勢力で何となく心細い。そんなことを解消したり、悩み事相談を兼ねて結成したらしい。


 金曜日の夜、上野発の臨時新幹線、これが東北方面の単身赴任族の帰宅専用列車である。会社の勤務時間終了後の帰省には便利な時間設定の列車だが、あまりお客様にPRが行き届いていないため自由に座席構成できるのが魅力だった。


 誰ともなく幹事役が出て同乗者一同から千円ずつ集めて、売店からビールやつまみを買ってくる。


 時々パパさんは残ったつまみの裂きイカをポケットに入れて、マリオのお土産に持ってきてくれる。



 列車が走りだして数分。パパさんの「ヤー、一週間ご苦労さん」の掛け声で帰省列車の車内パーティを開始する。



 一週間の出来事や社内の情報交換をしながら、単身赴任列車は夜のみちのく路を家族の待つ仙台を目指して二七〇キロでひた走る。


 仙台に着いて寄り道するかどうかは、下車してから相談しているらしい。


                あまり無茶しないでよ!